アーム型の三次元測定機を解説
アーム型の三次元測定機は、複数の関節を持つアームを活用し、柔軟な測定を可能にします。可搬性に優れ、測定物を運ぶ必要がありません。この記事では、アーム型三次元測定機の特徴、メリット・デメリットについて解説します。
アーム型の代表的なメーカーとその製品
Hexagon Absolute Arm 8535-7
引用元:東京貿易テクノシステム公式HP
https://www.tbts.co.jp/product/3d-measuring/arm/absolute-arm/
Absolute Arm 8535-7は、製造現場における高精度な測定に特化した多関節型の三次元測定アームです。
- 高い精度と再現性
Absolute Arm 8535-7は、プロービング精度がわずか0.078mm、スキャニングシステム精度が0.196mmと高い精度での測定が可能です。ISO 10360-12に準拠した認証も取得しており、信頼性の高い結果を提供します。
- ユーザーの負担を軽減する操作性
このモデルは、ゼロ-Gカウンターバランスシステムを採用しており、アームを動かす際の慣性を抑え、操作が滑らかです。長時間の使用でもユーザーの疲労を軽減しつつ、高精度な測定が維持されます。
- 多用途性と柔軟な拡張性
Absolute Arm 8535-7は、タッチプローブやレーザースキャナーなど、多様な計測オプションに対応しています。プローブやスキャナーの交換時に再校正が不要な設計で、効率的な測定が可能です。バッテリー運用にも対応し、ケーブルの煩わしさを排除した柔軟な運用が可能です。
製品概要
| 計測距離 |
最大リーチ 3.98m |
| 重量 |
9.9kg |
| 価格 |
要問い合わせ |
参照元:東京貿易テクノシステム公式HP
https://www.tbts.co.jp/product/3d-measuring/arm/absolute-arm/
ヘキサゴン・メトロジーの三次元測定機
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FARO Quantum Max ScanArm
引用元:FARO公式HP
https://www.faro.com/ja-JP/Products/Hardware/ScanArms
Quantum Max ScanArmは、ポータブルかつ高精度な測定機器として広く使用されています。
- 高精度と一貫性
ISO 10360-12に準拠した高精度測定を行うことができ、複雑な形状や小型部品の測定においても、一貫した結果を提供します。
- 操作の柔軟性
スマートプローブ機能により、再キャリブレーションなしでプローブの交換が可能です。これにより、複数の測定ニーズに迅速に対応できます。
- ポータビリティと使いやすさ
内蔵カウンターバランスにより、片手でも簡単に操作でき、現場での迅速な測定作業が可能です。
製品概要
| 測定範囲 |
2.0m~4.0m |
| 測定精度 |
非接触式測定:0.030mm~0.095mm
接触式測定:0.018mm~0.095mm |
| 価格 |
要問い合わせ |
参照元:FARO公式HP
https://www.faro.com/ja-JP/Products/Hardware/ScanArms
※測定範囲や測定精度はモデルによって異なります。
※2024年11月時点で商品ページが更新され、名称が変更されていました(Quantum X FaroArm ®シリーズ)。製品のスペックも変更されている可能性があります。
FAROの三次元測定機
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小坂研究所 VMC(ベクトロン)シリーズ
引用元:小坂研究所公式HP
https://www.kosakalab.co.jp/product/precision/3_dimensions/
VMC(ベクトロン)シリーズは、精密測定機器の分野において高い精度と使いやすさを提供する多関節型の三次元測定機です。
- 高精度かつ広範囲の測定能力
広い測定範囲と高い精度を両立しています。最大移動範囲がX軸、Y軸、Z軸それぞれ3,500mm以上に達し、大型のワークピースや複雑な形状を持つ部品の測定に対応可能です。
- 多関節アームによる柔軟な操作性
多関節アームを搭載しており、測定対象に対して自由な角度からのアプローチが可能です。このアームは、360度の回転を可能にする関節構造を持ち、入り組んだ場所や複雑な形状の部品でも測定できます。
- 優れた可搬性と操作の容易さ
VMCシリーズ(ベクトロン)は、軽量設計による優れた可搬性を備えています。製造現場で必要な場所に容易に移動でき、現地での測定をスムーズに行えます。
製品概要
プローブの最大移動範囲
(VMC8000Mの場合) |
X軸方向:3,500mm
Y軸方向:3,500mm
Z軸方向:3,275mm |
| 精度(小坂研究所規格) |
定点の再現性:2σ 0.019mm
測定精度:2σ 0.034mm |
| 価格 |
要問い合わせ |
参照元:小坂研究所公式HP
https://www.kosakalab.co.jp/product/precision/3_dimensions/
小坂研究所の三次元測定機
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アイティーティー MicroScribeシリーズ
引用元:アイティーティー公式HP
https://www.ittc.co.jp/2016/01/01/microscribe/
MicroScribeは、コンパクトながら高精度の三次元測定が可能なハンディータイプの多関節アーム測定機です。
- 優れた操作性と汎用性
MicroScribeは軽量でコンパクトな卓上型で、操作が簡単です。様々な測定ニーズに対応できます。
- 幅広い互換性
CADや3Dグラフィックスソフトとの連携が可能で、SolidWorksやAutoCADなど多くのソフトウェアに対応しています。
- 高い精度
測定範囲1.27mで、最高0.05mmの計測精度を誇り、リバースエンジニアリングや3Dモデリングに適しています。
製品概要
| 測定範囲 |
MicroScribe-i:1.27m
MicroScribe-MX:1.27m
MicroScribe-MLX:1.67m |
| 測定精度 |
MicroScribe-i:0.16mm
MicroScribe-MX:0.05mm
MicroScribe-MLX:0.08mm |
| アーム長 |
MicroScribe-i:630mm
MicroScribe-MX:630mm
MicroScribe-MLX:840mm |
| 重量 |
MicroScribe-i:3.8kg
MicroScribe-MX:5.4kg
MicroScribe-MLX:6.0kg |
| 電源 |
MicroScribe-i:5VDC(USBポートより給電)
MicroScribe-MX:AC100/240V
MicroScribe-MLX:AC100/240V |
| 価格 |
要問い合わせ |
参照元:アイティーティー公式HP
https://www.ittc.co.jp/2016/01/01/microscribe/
※測定精度は繰り返しの点精度であり、絶対寸法ではありません(ASME B89.4.22準拠)。
アイティーティーの三次元測定機
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レニショー REVO 5軸測定システム
引用元:レニショー公式HP
https://www.renishaw.com/jp/revo-5-axis-measurement-system--10438
REVO 5軸測定システムは、高速で正確な測定を実現するために設計された革新的な技術を採用しています。
- 高速かつ高精度の測定
REVOは、最大500mm/秒の高速スキャンと1秒間に4,000点のデータ取得を実現し、検査サイクルタイムを最大50%短縮します。
- 5軸マルチセンサーシステム
複数のプローブとスタイラスを切り替えて使用できる柔軟な設計で、寸法測定や表面粗さ測定、非接触式測定を1台でこなします。
- 動的誤差の抑制
三次元測定機自体の動作を最小限にし、REVO-2ヘッドの動作に集中させることで、測定中の誤差を低減します。
製品概要
| 測定範囲 |
要問い合わせ |
| 測定精度 |
要問い合わせ |
| 価格 |
要問い合わせ |
参照元:レニショー公式HP
https://www.renishaw.com/jp/revo-5-axis-measurement-system--10438
レニショーの三次元測定機
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大型ワークの検査に適した
三次元測定機・レーザートラッカー3選
当サイトでは、大型検査におすすめ三次元測定機・レーザートラッカーを3製品紹介。いずれも卓上では測定の難しい中・大型ワークに対応している製品と、メーカー企業についての情報を記載しています。
大型ワークの検査は、測定の作業効率や取り回しの良さ、環境耐性など、測定対象や環境に合わせて重視する性能・特性を考えることが重要です。ぜひ、使用状況を鑑みながら、装置選定の参考にしてみてください。
アーム型の三次元測定機の特徴と得意領域
アーム型三次元測定機は、以下のような特徴を持っています。
- 高い自由度の関節構造
複数の関節を持ち、それぞれの関節が360°回転できるため、測定対象に対して様々な角度からアプローチ可能です。この構造により、従来の門型測定機では難しかった複雑な形状の測定が容易になります。
- 可搬性が優れている
アーム型三次元測定機は、折りたたむことでコンパクトにまとまるため、持ち運びが可能です。測定対象物の近くに設置して測定できるため、製造現場での即時対応が求められるシーンで活躍します。
- 接触・非接触両方に対応
モデルによっては接触型プローブによる高精度な測定に加え、非接触型プローブでの高速な表面測定も可能です。この併用により、詳細な寸法と表面全体のデータを同時に取得でき、幅広い測定ニーズに対応します。
アーム型三次元測定機は、自動車、航空宇宙、金属加工、樹脂成形、医療機器など、さまざまな産業でその柔軟性と可搬性を活かして活躍しています。複雑な形状の測定や、現場での即時対応が求められる場面において、その高い機能性を発揮します。
アーム型の三次元測定機のメリット・デメリット
アーム型三次元測定機は、製造現場や大型の対象物を測定する際に有効なツールです。一方で設計上の限界や運用における課題も存在します。メリットとデメリットについて見ていきます。
アーム型の三次元測定機のメリット
- 現場での測定効率が向上
アーム型三次元測定機は、製造現場に直接持ち込むことができるため、測定室に持ち込む手間がありません。時間と労力を削減でき、現場での迅速な対応が求められる状況に適しています。
- 操作の柔軟性が高い
アームの関節が自由に動き、狭い場所や入り組んだ場所でも測定が可能です。自動車の内部や航空機のパーツなど、複雑な形状や難しい角度の測定も簡単に行えます。この柔軟性により、さまざまなシーンでの使用が実現します。
- 多様な測定に対応可能
接触・非接触の両方のプローブを使用できるため、対象物に応じた測定方法を選択できます。非接触プローブでワーク全体をスキャンし、その後、重要なポイントのみを接触プローブで精密に測定するといった効率的な運用が可能です。
アーム型の三次元測定機のデメリット
- 測定精度の制限
門型の測定機に比べて、アーム型は機械的な構造上、精度が劣る傾向があります。アームのたわみや接合部の摩耗などにより、長期間の使用や大きな対象物の測定では、定期的な再校正が必要です。
- 測定範囲の限界
アームの長さに依存して測定範囲が制限され、大きな対象物を測定する際は、複数の場所に測定機を移動させなければなりません。また、長いアームほどたわみが発生しやすくなるため、長距離測定では精度に影響が出ることがあります。
- 操作者の負担
測定者がアームを頻繁に動かす必要があるため、長時間の使用では操作者に負担となります。大きな対象物や複数の箇所を測定する場合、測定者の疲労が課題です。
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アーム型の三次元測定機のまとめ
- 高い自由度と可搬性により、測定場所を選ばず、現場での即時対応が可能
- 接触・非接触のプローブを併用することで、詳細な寸法測定から表面データ取得まで幅広く対応
- 精度にやや制限があるものの、効率的な現場測定や複雑形状への対応力はメリット
アーム型の三次元測定機は、現場での柔軟な対応が求められる状況でその価値を発揮します。門型の型測定機と比較して、設置や使用に大掛かりな準備が不要であるため、コスト面でも効果的です。
現場での迅速な測定とデータ活用が求められる環境では、その高いポータビリティと測定精度が、コスト削減や品質向上に寄与します。現場での即時対応や複雑な形状の部品を多く扱う業務なら、アーム型三次元測定機は有力な選択肢となるでしょう。