工作機械メーカーや部品サプライヤーの現場では、試作から量産までの各工程で、旋盤・フライス盤・マシニングセンタ・研削盤などの精度検証に三次元測定機が活用されています。
三次元測定機を用いることで、テーブル面の平面度や主軸の振れ(ランアウト)、ガイドレールの直線性などをミクロン単位で計測し、マザーマシン全体が設計通りの精度を維持しているかを高精度に検証できます。機械性能を数値で可視化することで、適切な補正作業を効率的に実施できます。
三次元測定機による工作機械検査は、部品の高精度化や品質保証のために不可欠です。特に自動車や精密機器分野では、±5ミクロンの厳しい公差管理が求められます。しかし、加工後に加工済み部品を測定室に運ぶ従来の方法では、測定結果によるリワークや作業工数の増加が課題となります。
三次元測定機による検査なら、複数軸の位置決め精度や面振れを同時に評価できます。三次元測定機を現場に導入し、機上測定などと組み合わせることで、移動や再段取りの無駄を削減し、迅速に精度を確認でき、生産効率が向上します。
三次元測定機による工作機械検査は大きなメリットがある一方、課題もあります。主に、スペース・環境・育成の3点です。
大型・重厚な工作機械本体を測定室に搬送する際、設置スペースや搬入経路の確保が物理的に困難なケースが少なくありません。現場測定ではアーム型やハンディ型CMMの導入が求められますが、プローブの取り回し制限や温度変動・振動の影響を受けやすく、安定した計測環境の構築が必須です。また、測定プログラムの作成や専用治具の設計、操作技術の習得には専門知識が必要で、人材育成に時間とコストがかかります。
三次元測定機は工作機械の精度管理において多角的に活用されています。例えば、テーブル面の平面度チェックでは、マシニングセンタやフライス盤のテーブルを多点スキャンし、3Dマップで反りや摩耗を可視化でき、JIS B 6190規格に基づく平面度評価で0.001mm単位の異常を検出します。また、主軸の振れ測定では旋盤・研削盤の主軸先端にプローブを接触させ、回転時のランアウトを測定でき、ISO 230-3規格に準拠した方法で1μm以下の振れを定量評価し、加工振動の原因を特定します。他にも、ガイドレール検査や工具ホルダー検査、部品検査などで活用されています。
三次元測定機による工作機械検査は、加工品質の維持と生産効率向上の両立を実現する重要技術です。設計通りの幾何公差(平面度・直線度・振れ量など)をミクロン単位で検証することで、加工品の寸法精度安定化と不良率低減に直結します。
門型CMMやアーム型、ハンディ型と多様な機種があります。直感的に操作しやすいモデルもあり、現場の検査負担を軽減します。
測定対象はマシニングセンタのテーブル平面度、旋盤主軸のランアウト、ガイドレールの直線性偏差など、多岐にわたります。
高額な設備投資が必要ですが、設備稼働率向上や手戻り工数削減による長期的なROIが期待されます。
当サイトでは、おもに大型検査におすすめ三次元測定機・レーザートラッカーを3製品紹介。いずれも卓上では測定の難しい中・大型ワークに対応している製品と、メーカー企業についての情報を記載しています。
大型ワークの精密検査は、測定の作業効率や取り回しの良さ、環境耐性など、測定対象や環境に合わせて重視する性能・特性を考えることが重要です。ぜひ、使用状況を鑑みながら、装置選定の参考にしてみてください。
ここでは、卓上に乗らない大型サイズのワークを対象とした検査において、測定サイズごとに適した性能・特徴を持つ三次元測定機やレーザートラッカーと、そのメーカーについて紹介しています。
WMシリーズ
| 測定範囲 | 1.0~25.0m |
|---|---|
| 指示誤差 | ±(28 + 5L/1000) μm |
Quantum Max FaroArm
| 測定範囲 | 2.0~4.0m |
|---|---|
| 指示誤差 | ±25~76μm※ |
Absolute Tracker AT960
| 測定範囲 | ~80m(最大160m) |
|---|---|
| 指示誤差 | ±15μm +6μm/1m※ |