鋳造用の原型として使用される木型では、寸法や形状の精度は鋳物のキャビティ品質に直結するので極めて重要です。三次元測定機を用いることで、木型の外形やコアポケット、フィレット部の曲率などを非破壊かつミクロン単位で高精度に測定し、CADデータや設計図と照合できます。木型のズレや型巣などの鋳物不良の原因を事前に発見・防止でき、鋳造品の品質が向上し、検査工程も効率化します。
木型にわずかな反りや削り残しがあると、鋳物の形状不良を招き、後工程の機械加工や組立でリワークの原因となります。従来の手作業検査では、複雑なキャビティ部や深いポケットの精度を定量的に評価することが難しく、一発合格率も低い傾向がありました。三次元測定機を用いることで、木型の全体形状を高精度かつ短時間で測定でき、設計通りの型精度を鋳造前に確保できます。不良品コストや再製作工数を大幅に削減できます。
木材は吸湿や温湿度変化による反りや寸法変化が生じやすいので、測定の際は温度・湿度を安定的に管理した環境が不可欠です。また、木型の複雑な曲面や深いポケット部の測定には、プローブ先端の延長や非接触センサーの活用が求められ、測定プログラム作成に手間と技術的な負荷がかかります。
アーム型CMMを使えば、現場で測定できます。工場内に据え置いた大型木型を現場でそのまま測定し、外形の反りや全長精度をリアルタイムに確認できます。門型CMMでは、木型を恒温室内に搬入しキャビティ全体を詳細にスキャン。取得した点群データとCADとの差分を色分布で可視化でき、形状の偏差を直感的に把握できます。
ハンディ型レーザースキャナーは初期粗取り後の木型を即座にスキャンし、削り残しエリアをフィードバックすることで、手仕上げ作業の効率化に貢献します。また、タッチプローブを用いれば、深部のポケット幅やフィレット半径、コアピン穴位置などを直接測定できます。幾何公差を定量的に評価できます。
三次元測定機は、木型の外形反りやキャビティ曲面、深ポケット寸法、穴位置ズレなどをミクロン単位で高精度に検出できます。設計CADとの自動照合によって鋳造前に型精度を確保し、不良鋳物の発生を未然に防止できます。現場対応のアーム型やハンディ型モデル、直感操作可能なプローブの活用により、測定作業の負担を軽減し、効率化も実現しています。
導入には一定のコストがかかりますが、木型再製作や不良鋳物によるコストを大幅に抑制でき、生産性維持と品質向上に大きく貢献するでしょう。三次元測定機は、現場の検査精度と作業効率を向上させ、競争力を大きく強化する装置です。
当サイトでは、おもに大型検査におすすめ三次元測定機・レーザートラッカーを3製品紹介。いずれも卓上では測定の難しい中・大型ワークに対応している製品と、メーカー企業についての情報を記載しています。
大型ワークの精密検査は、測定の作業効率や取り回しの良さ、環境耐性など、測定対象や環境に合わせて重視する性能・特性を考えることが重要です。ぜひ、使用状況を鑑みながら、装置選定の参考にしてみてください。
ここでは、卓上に乗らない大型サイズのワークを対象とした検査において、測定サイズごとに適した性能・特徴を持つ三次元測定機やレーザートラッカーと、そのメーカーについて紹介しています。
WMシリーズ
| 測定範囲 | 1.0~25.0m |
|---|---|
| 指示誤差 | ±(28 + 5L/1000) μm |
Quantum Max FaroArm
| 測定範囲 | 2.0~4.0m |
|---|---|
| 指示誤差 | ±25~76μm※ |
Absolute Tracker AT960
| 測定範囲 | ~80m(最大160m) |
|---|---|
| 指示誤差 | ±15μm +6μm/1m※ |