金型製造の三次元測定機活用例

金型製造の大型検査における三次元測定機の活用例

CASE1.金型の寸法検証

三次元測定機は金型の各部が設計の通りに加工されていることを精密に測定するためにも活用できます。

金型を使用する製造では、製造過程での小さな誤差の積み重なりが、最終的に完成した製品の品質に大きな影響を与えるので、初期段階で正確な寸法検証を行うことが不可欠です。三次元測定器を活用した精密測定は、その金型を使用して製造した製品に影響を及ぼす可能性がある微細な誤差を検出できます

CASE2.設計図のない金型

三次元測定機を用いて既存の金型から正確なデータを取得し、そのデータをもとに新しい設計図の作成もできます。

この方法は、オリジナルの設計図が存在していないケースや、補修部品が必要となる古い機械の場合に有効であり、製品の再現性や修復作業の精度向上も期待できます。

CASE3.金型の磨耗と損傷分析

対象の金型を三次元測定機で定期的に測定することで、金型の摩耗を定量的に測定できます。特定の部分が予想より早く磨耗していると判明した場合にはその原因を調査し、プロセス改善や金型設計の最適化につなげることができます。

さらに、測定で得られたデータから予防保全スケジュールを立て、金型の摩耗や損傷が原因の予期せぬダウンタイムを防止することができます。

CASE4.組み立て支援と調整

金型を組み立てている間に三次元測定機を使用し、部品間の隙間や整合性についてリアルタイムで測定することで、迅速な調整が可能です。この方法は、航空宇宙機や自動車産業など、高い精度が求められる金型製造を行う際に特に有効です。

金型製造の大型部品検査に適している測定方法

非接触式三次元測定機(レーザー測定)

非接触式三次元測定機(レーザー測定)を用いた測定は、金型における大きな面積の平滑部分や複雑な曲面の測定に有効です。この測定方法では、素早く金型の外観形状を補足でき、さらに表面にある微細な凹凸についても正確に検出できます

特に、大型のプレス金型や成形金型の外観検査に向いています。

接触式三次元測定機(CMM)

接触式三次元測定機(CMM)による測定は、金型にある精密な穴や溝、内部の複雑で幾何学的な特徴を持つ部分の測定に有効です。接触式プローブを用いた測定で、細部に至るまで高精度なデータを取得でき、金型の組み立てや修正に必要な情報を得ることができます。

特に、インジェクション金型のコアやキャビティの内部測定などに活用可能な方法です。

ハンディ型(ワイヤレスプローブ)の三次元測定機

ハンディ型(ワイヤレスプローブ)の三次元測定機は、工場の生産ラインや組み立てラインなど、迅速な測定が求められる場面で有効です。

例えば、金型のアクセスが難しい部分の測定や、設置後に最終的な位置における寸法確認を行う際に適しています。製造現場でトラブルシューティングを行う際や、すぐに品質管理を行いたい場合にも活用できます。

光学測定機(フォトグラメトリー)

光学測定機(フォトグラメトリー)を使用した測定は、大型の金型全体について、迅速なデータ取得を求められている場合に有効です。例えば、車体のパネル金型や、大規模なエアロスペース部品の金型などのように、サイズが大きく形状が複雑な金型の寸法を検証する際に活用できます。

この方法を使用することで、多数の画像もとに金型全体における正確な3Dモデルを生成し、全体の精度を保つのに役立ちます。

金型製造に適している三次元測定機の選び方

金型製造に適した三次元測定機を選ぶ際には、下記の3点に注目してください。

  • 測定能力の精度
  • 測定対象のサイズ・測定範囲が適しているか
  • 再現性の高さ・汎用性

測定機の選定では、まず測定精度の確認が大切です。大型の金型では、最終的な製品の品質や機能に直接影響を与えるので、マイクロメートル単位の高い測定精度が求められます。導入する機器には、このような公差についても正しく検出できる能力が必要です。

また、一貫した品質管理を維持するためには再現性の高い機器が必要であり、金型の種類や形状が多岐にわたる場合は、幅広い測定に対応できる高い汎用性を持つ測定機が有効です。異なるタイプのプローブやセンサーを装備している、汎用性の高い測定器であるなど、自社のニーズに適したものを選択しましょう。

三次元測定機の導入を検討する際には、それぞれの測定機の特徴を十分に確認し、実際の使用環境や測定要件に合った機器を選択することが重要です。

大型ワークの検査に適した
三次元測定機・レーザートラッカー3選

当サイトでは、数ある三次元測定機の中から、大型検査におすすめ三次元測定機・レーザートラッカーを3製品紹介。

いずれも2m以上の中・大型ワークを測定可能としている三次元測定機なので、ぜひチェックしてみてください。複雑な形状への対応や、作業効率・取り回しの良さ、環境耐性など、製品によっておすすめのポイントは異なります。測定したい大型部品に合った三次元測定機を選びましょう。

キーエンス公式サイトへ
測定対象別
三次元測定機・
レーザートラッカー3選

ここでは、卓上に乗らない大型サイズのワークを対象とした検査において、測定サイズごとに適した性能・特徴を持つ三次元測定機やレーザートラッカーと、そのメーカーについて紹介しています。

自動車からプラントまで
現場での効率重視の検査なら
キーエンス

WMシリーズ

キーエンス公式HP
画像引用元:キーエンス公式HP(https://www.keyence.co.jp/products/3d-measure/cmm/wm/get-pricing/)
ワイヤレスプローブにより大型の測定もひとりで簡単に

取り回しの良いワイヤレス式で、接触式(プローブ)と非接触式(レーザー)の2種類が選択可能。寸法・形状を省人かつ効率的に測定できるハンディ型の測定機
手元に搭載されたタッチパネルによりその場でPCと通信でき、ひとりでもスピーディな測定を実現します。

測定範囲 1.0~25.0m
指示誤差 ±(28 + 5L/1000) μm
大型の金型など
複雑な形状の検査なら
FARO

Quantum Max FaroArm

FARO
画像引用元:FARO(https://www.faro.com/ja-JP/Products/Hardware/Quantum-FaroArms)
奥まった形状の測定でもアーム範囲内なら死角なし

手ぶれ・ミスの少なさから安定して操作でき、複雑な形状の対象物の測定で力を発揮する多関節アーム型の測定器
8軸テーブルを使用することで、一度のセットアップでさらに様々な角度からの測定が容易になります。

(※接触式測定の場合)
測定範囲 2.0~4.0m
指示誤差 ±25~76μm※
建造物や地形測定
屋外での検査なら
HEXAGON

Absolute Tracker AT960

HEXAGON公式HP
画像引用元:HEXAGON公式HP(https://hexagon.com/ja/products/leica-absolute-tracker-at960)
強力な防塵・防水仕様で屋外環境でも正確な測定

密閉型ユニットが粉じんなどの汚れの侵入を防ぎ(IP54相当)、屋外環境でも問題なく使用できる測定機
本体搭載の環境ユニットが気温、気圧、湿度条件をチェックし、外部要因に合わせて検査結果を補正します。

測定範囲 ~80m(最大160m)
指示誤差 ±15μm +6μm/1m※
(※参考:[PDF]キーエンス公式HP https://www.keyence.co.jp/download/download/confirmation/?dlAssetId=AS_107457&dlSeriesId=WS_SR57355&ad_local=CDc&wl=1
(※参考:FARO公式HP https://www.faro.com/ja-JP/Products/Hardware/Quantum-FaroArms
Euni 測定値と公称値を比較した2点間の距離誤差)
(※参考:東京貿易テクノシステム公式HP https://www.tbts.co.jp/product/3d-measuring/laser-tracker/leica-at960/
Uxyz 最大許容誤差として明記し、ASME B89.4.19-2006 & draft ISO 10360-10 に従い算出、指示がない限り精密ライカ1.5’’レッドリングリフレクタを使用)