タービンブレードは、航空機エンジン・発電機などのガスタービンや、蒸気タービンを構成する羽根状の部品です。空気やガスの流れを受けて回転し、回転運動をエネルギーに変換します。タービンブレードの形状や大きさが少しでもずれていると、効率が悪くなったり、破損・事故の原因になりえます。
三次元測定機を利用することで、タービンブレードの形や寸法を正確に測定し、設計通りに作られているか検査できます。
寸法検査は、ブレードの基本寸法が設計図通りになっているか測定するプロセスです。
形状検査は、ブレードが設計図通りの形状になっている確認するプロセスです。
表面品質は、表面の仕上げ状態や欠陥がないか確認する一連の工程を指します。
公差管理は、許容される誤差範囲(公差)を決めて、その範囲内で正しく製造できるように管理する一連の工程を指します。
タービンブレードは高温や高圧にさらされる過酷な環境で動作します。わずかなズレや形状の不具合が大きな問題に発展しうるため、精密な検査が欠かせません。
三次元測定機を使えば、タービンブレードの微細な形状まで正確に測定できるため、事故の防止につながります。また、測定データを記録しておけば、後々のトレーサビリティ(製品履歴の追跡)も可能です。
測定対象であるタービンブレードは、複雑な曲面を持つものが多い傾向にあります。そのため、測定するには高度な技術やソフトウェアが必要です。設定や操作が少し難しいと感じる方もいらっしゃるでしょう。
また、タービンブレードが非常に大きい場合や、たくさんの部品を一度に測定する場合、時間がかかることもあります。特に、航空機エンジンのタービンブレードのように精密な精度が求められる場合は、測定時間とコストに余裕を持って実施しましょう。
主に、航空宇宙産業やエネルギー産業などで活用されています。三次元測定機を使用することで、設計通りに製造されるかどうか検証し、寸法のズレや形状不備によるトラブルを回避しているのです。また、タービンブレードの精度は発電効率やメンテナンスコストにも影響します。検査データをデジタル管理すれば、検査結果の分析や改善策立案の効率も上げられるでしょう。
国立研究開発法人産業技術総合研究所の研究者チームは、産業機械部品における曲面形状測定の精度を高める新技術を開発しました(※1)。
具体的には、画像処理技術や表面粗さ測定に用いられるモルフォロジカル処理(ノイズを除去や輪郭を強調する処理)を三次元測定機の測定データに適用。これにより、タービンブレードの断面形状における測定誤差をサブマイクロメートル単位まで減少させることに成功しています。この新技術はタービンブレード以外の産業機械部品にも応用可能です。
また、研究チームは今回の成果をさらに発展させ、より精密な形状評価技術を実現するとのこと。プローブ球の実形状を計算に組み込み、曲面形状の測定精度向上に取り組んでいます。
高温や高圧にさらされる過酷な環境で動作するタービンブレード。エンジン部分に使用される重要な部品のため、三次元測定機を使った精密な検査が欠かせません。羽根状で曲面があるため、測定が難しそうだと感じるかもしれませんが、中には直感的な操作で測定できる三次元測定機もあります。導入コストはかかるものの、長期的に見れば品質向上、コスト削減、生産性向上などのメリットがありますので、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。
当サイトでは、おもに大型検査におすすめ三次元測定機・レーザートラッカーを3製品紹介。いずれも卓上では測定の難しい中・大型ワークに対応している製品と、メーカー企業についての情報を記載しています。
大型ワークの精密検査は、測定の作業効率や取り回しの良さ、環境耐性など、測定対象や環境に合わせて重視する性能・特性を考えることが重要です。ぜひ、使用状況を鑑みながら、装置選定の参考にしてみてください。
ここでは、卓上に乗らない大型サイズのワークを対象とした検査において、測定サイズごとに適した性能・特徴を持つ三次元測定機やレーザートラッカーと、そのメーカーについて紹介しています。
WMシリーズ
| 測定範囲 | 1.0~25.0m |
|---|---|
| 指示誤差 | ±(28 + 5L/1000) μm |
Quantum Max FaroArm
| 測定範囲 | 2.0~4.0m |
|---|---|
| 指示誤差 | ±25~76μm※ |
Absolute Tracker AT960
| 測定範囲 | ~80m(最大160m) |
|---|---|
| 指示誤差 | ±15μm +6μm/1m※ |