門型の三次元測定機を解説

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三次元測定機は、寸法計測や幾何公差の測定を高精度に行うために使用される装置です。門型の三次元測定機は、その中でも精度面に優れます。ここでは、製品特徴やメリット・デメリットについて解説します。

門型の代表的なメーカーとその製品

ミツトヨ STRATO-Apex Gシリーズ

STRATO-Apex Gシリーズ
引用元:ミツトヨ公式HP
https://www.mitutoyo.co.jp/products/measuring-machines/cmm/high-accuracy/strato-apex-g/

STRATO-Apex Gシリーズは、ミツトヨの高精度ガントリー型CNC三次元測定機です。主に大型で重量のある部品の測定に特化しており、高精度と耐久性を両立しています。

  • 温度補正機能
    測定中にワークの温度変化をリアルタイムで補正し、温度による誤差を抑えます。
  • ABSスケール採用
    電源投入後のホームポジション移動が不要で、すぐに測定が可能です。
  • MOVAC機能
    基礎の変形によるY軸ガイドレールのゆがみを自己補正し、精度を維持します。

製品概要

測定範囲 X軸:2,000mm~4,000mm
Y軸:3,000mm~6,000mm
Z軸:1,200mm~2,000mm
測定精度 要問い合わせ
価格 要問い合わせ
参照元:ミツトヨ公式HP
https://www.mitutoyo.co.jp/products/measuring-machines/cmm/high-accuracy/strato-apex-g/

ミツトヨの三次元測定機
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東京精密 ZEISS MMZ-T

ZEISSMMZ-T
引用元:東京精密公式HP
https://www.accretech.com/jp/product/measuring/system/cmm/zeissmmz_tgm.html

ZEISS MMZ-Tは、精密測定に適した大型ブリッジ型三次元座標測定機です。特に大きなワークピースや複雑な形状を持つ部品の測定に優れています。

  • 広い測定範囲
    X軸は2,100mm、Y軸は最大4,400mm、Z軸は最大2,600mmの範囲をカバーし、最大10トンまでの重量に対応します。
  • 高精度スキャニング
    VAST Navigatorを搭載し、高速かつ高精度なスキャニングが可能です。
  • 柔軟なセンサ追加
    multi application sensor systemにより、測定ニーズに応じて後からセンサを追加可能です。

製品概要

測定範囲 X軸:2,100mm
Y軸:3,200mm/4,400mm
Z軸:1,200mm/2,600mm
測定精度 要問い合わせ
最大積載質量 10t
価格 要問い合わせ
参照元:東京精密公式HP
https://www.accretech.com/jp/product/measuring/system/cmm/zeissmmz_tgm.html

東京精密の三次元測定機
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カールツァイス ZEISS MMZ T

zeiss-MMZ-M
引用元:カールツァイス公式HP
https://www.zeiss.co.jp/metrology/seihin/shisutemu/zahyo-sokuteiki/ogata-zahyo-sokuteiki/mmz-m.html

ZEISS MMZ Mは、大型かつ複雑な形状のワーク測定に特化した高精度な門移動型三次元座標測定機です。厳しい公差要求に応えるために設計されており、風力タービンやギヤトレインを製造する産業など、幅広い業界で使用されています。

  • 高精度スキャニング
    ZEISS VASTシステムを搭載し、高精度なスキャニングを提供します。
  • 広い測定範囲
    深い穴の測定や大型部品への対応が可能です。
  • 効率的な運用
    省スペース設計と経済的な基礎要件を特徴とし、コストの最小化を実現しています。

製品概要

測定範囲 要問い合わせ
最大許容長さ測定誤差 MPE_E150 from 2.2+L/400μm
最大許容シングルスタイラス形状誤差 MPE_PFTU from 1.7μm
最大許容スキャニングプロービング誤差 MPE_THP/tau from 2.2μm/64s
形状測定誤差 MPE RONt from 2.0μm
価格 要問い合わせ
参照元:カールツァイス公式HP
https://www.zeiss.co.jp/metrology/seihin/shisutemu/zahyo-sokuteiki/ogata-zahyo-sokuteiki/mmz-m.html

カールツァイスの三次元測定機
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ヘキサゴン・メトロジー Leitz PMM-F

Leitz PMM-F
引用元:ヘキサゴン・メトロジー公式HP
https://hexagon.com/ja/products/leitz-pmm-f

Leitz PMM-Fは、工場や測定ルームで高精度な測定を行うために設計されたガントリー型三次元測定機です。中型部品やギアの検査に適しており、安定性と精度に優れています。

  • 移動ガントリー構造
    オーバーヘッドデザインで移動質量を最小限に抑え、高速かつ高精度の測定を実現。
  • LSP-S2プローブシステム
    最大800mmの長いスタイラスを使用でき、複雑な形状の高速スキャニングが可能です。
  • 振動抑制システム
    内蔵アクティブエアーダンピングにより、基礎を必要とせず、設置の柔軟性があります。

製品概要

測定領域 X軸:3,000mm
Y軸:2,000mm
Z軸:1,000mm~1,600mm
※Modelにより異なる
測定精度 要問い合わせ
価格 要問い合わせ
参照元:ヘキサゴン・メトロジー公式HP
https://hexagon.com/ja/products/leitz-pmm-f

ヘキサゴン・メトロジーの三次元測定機
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WENZEL Coordinate measuring machine LH Gantry

LHGantry
引用元:WENZEL公式HP
https://en.wenzel-group.com/products/lh-gantry-series

LH Gantryシリーズは、大型部品の高精度な測定を可能にするCNC座標測定機で、重工業や自動車、航空分野で活躍しています。

  • 高精度と安定性
    LH Gantryは、すべての軸にグラナイトを使用した設計により、高い機械的精度を実現。大きな重量物や高精度が求められる部品の測定に適しています。
  • カスタマイズ性と柔軟性
    計測ボリュームのカスタマイズや、複数のセンサーシステムを選択可能で、自動化にも対応しており、多様な用途に柔軟に対応できます。
  • 低運用コスト
    空気消費量が少なく、スペアパーツの入手が迅速で、長期的に低コストでの運用が可能です。

製品概要

Accuracy(精度) LH 2015:2,6 + L /450µm
LH 2315:2,9 + L / 450µm
LH 2317:3,3 + L / 450µm
LH 2615:3,2 + L / 450µm
LH 2617:3,6 + L / 450µm
Measuring range(測定範囲) LH 2015:X軸2,000mm/Y軸3,000mm・4,000mm・5,000mm/Z軸1,500mm
LH 2315:X軸2,300mm/Y軸4,000mm・5,000mm・6,000mm/Z軸1,500mm
LH 2317:X軸2,300mm/Y軸4,000mm・5,000mm・6,000mm/Z軸1,750mm
LH 2615:X軸2,600mm/Y軸4,000mm・5,000mm・6,000mm/Z軸1,500mm
LH 2617:X軸2,600mm/Y軸4,000mm・5,000mm・6,000mm/Z軸1,750mm
価格 要問い合わせ
参照元:WENZEL公式HP
https://en.wenzel-group.com/products/lh-gantry-series
※日本パートナーの取扱製品一覧に掲載がなかったため、導入する場合は本社から取り寄せることになる必要があります。

WENZELの三次元測定機
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大型ワークの検査に適した
三次元測定機・レーザートラッカー3選

当サイトでは、大型検査におすすめ三次元測定機・レーザートラッカーを3製品紹介。いずれも卓上では測定の難しい中・大型ワークに対応している製品と、メーカー企業についての情報を記載しています。

大型ワークの検査は、測定の作業効率や取り回しの良さ、環境耐性など、測定対象や環境に合わせて重視する性能・特性を考えることが重要です。ぜひ、使用状況を鑑みながら、装置選定の参考にしてみてください。

門型の三次元測定機の特徴と得意領域

門型の三次元測定機は、その名の通り、門のような構造を持つ測定機です。特徴としては以下の点が挙げられます。

  • 門型構造による安定性
    門型の構造は、3次元の座標軸(X軸、Y軸、Z軸)に対応した動作を安定的に行える点が特徴です。この構造により、測定中の振動や外部の影響を抑えつつ、高い剛性を維持できます
  • 広範囲な測定能力
    門型の三次元測定機は、大型のワーク(対象物)でも測定可能な広い測定範囲を持ちます。小型の部品だけでなく、複雑な形状を持つ自動車部品や航空部品などの大きな対象物にも対応できます。
  • 接触型プローブによる高精度測定
    多くの門型の三次元測定機は接触型プローブを用いており、ワークに直接接触することで正確な座標を取得します。寸法や形状の高精度な測定が可能です。
  • 剛性に優れた材質を使用
    測定精度を維持するために、石定盤などの変形しにくい素材が使用される点も大きな特徴です。長期にわたり安定した測定環境を提供します。

得意領域としては、主に大きな金型や自動車部品などの複雑な形状を持つ製品の高精度な測定が挙げられます。製造工程における品質管理や検査の場面で、多くの製品を効率よく同一基準で測定できるという強みも持っています。

門型の三次元測定機のメリット・デメリット

門型の三次元測定機は、多くのメリットを持つ一方で、導入や運用においていくつかの課題も存在します。メリットとデメリットをそれぞれ見ていきます。

門型の三次元測定機のメリット

  • 高精度で複雑な形状を迅速に測定可能
    一般的な測定機では難しい幾何公差(例えば真円度や平面度など)の測定を、高精度かつ迅速に行えます。同一形状であれば繰り返し測定する際の時間短縮が可能です。
  • 操作の自動化が可能
    三次元測定機はプログラムを用いて自動で測定作業が可能です。大量の部品を短時間で測定でき、測定者の負担を軽減します。
  • 品質管理の精度向上
    三次元測定機を使うことで、部品の寸法検査の精度が上がり、製品の品質向上に寄与します。製造現場において、検査結果の信頼性が高まり、不良品の発生を抑えることができます。
  • 測定データの活用
    測定結果はデジタルデータとして記録され、品質管理や製造プロセスの改善に活用できます。このデータは後々の分析やトレースにも役立ちます。

門型の三次元測定機のデメリット

  • 高コスト
    大型で高精度なものになると導入に数千万円にも及ぶことが多く、導入や維持にかかる費用は高コストになりがちです。測定環境の維持にも多くのコストがかかります。
  • 運用に時間がかかる
    測定前にはワークを測定室内で温度安定させたり、プローブのキャリブレーションが必要です。測定までに多くの時間を要するため、頻繁な品種替えや短納期対応には不向きな場合があります。
  • スペースの確保が必要
    門型の三次元測定機は大型であり、設置には広いスペースが必要です。測定専用の室内環境を整える必要があり、測定機そのものだけでなく、設置環境にもコストがかかります。

門型の三次元測定機のまとめ

  • 門型の三次元測定機は、数ミクロン単位の高精度で複雑な形状や幾何公差を正確な測定が可能
  • 門型構造により、エンジンやシャーシのような大きな製品でも一度に測定できる
  • 測定結果はデジタルデータとして保存され、製品の品質管理や製造工程の改善に利用できる

門型の三次元測定機は、大規模で精密な部品を測定するために設計された測定機です。その導入には高いコストがかかり、専用の測定室や維持管理が必要ですが、その投資に見合ったメリットがあります。

自動化による測定効率の向上デジタルデータの活用による品質管理の精度向上は大きな利点です。操作プログラムを設定すれば、多くの部品を短時間で一貫して測定できるため、繰り返し測定の手間を削減できます。

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測定対象別
三次元測定機・
レーザートラッカー3選

ここでは、卓上に乗らない大型サイズのワークを対象とした検査において、測定サイズごとに適した性能・特徴を持つ三次元測定機やレーザートラッカーと、そのメーカーについて紹介しています。

自動車からプラントまで
現場での効率重視の検査なら
キーエンス

WMシリーズ

キーエンス公式HP
画像引用元:キーエンス公式HP(https://www.keyence.co.jp/products/3d-measure/cmm/wm/get-pricing/)
ワイヤレスプローブにより大型の測定もひとりで簡単に

取り回しの良いワイヤレス式で、接触式(プローブ)と非接触式(レーザー)の2種類が選択可能。寸法・形状を省人かつ効率的に測定できるハンディ型の測定機
手元に搭載されたタッチパネルによりその場でPCと通信でき、ひとりでもスピーディな測定を実現します。

測定範囲 1.0~25.0m
指示誤差 ±(28 + 5L/1000) μm
大型の金型など
複雑な形状の検査なら
FARO

Quantum Max FaroArm

FARO
画像引用元:FARO(https://www.faro.com/ja-JP/Products/Hardware/Quantum-FaroArms)
奥まった形状の測定でもアーム範囲内なら死角なし

手ぶれ・ミスの少なさから安定して操作でき、複雑な形状の対象物の測定で力を発揮する多関節アーム型の測定器
8軸テーブルを使用することで、一度のセットアップでさらに様々な角度からの測定が容易になります。

(※接触式測定の場合)
測定範囲 2.0~4.0m
指示誤差 ±25~76μm※
建造物や地形測定
屋外での検査なら
HEXAGON

Absolute Tracker AT960

HEXAGON公式HP
画像引用元:HEXAGON公式HP(https://hexagon.com/ja/products/leica-absolute-tracker-at960)
強力な防塵・防水仕様で屋外環境でも正確な測定

密閉型ユニットが粉じんなどの汚れの侵入を防ぎ(IP54相当)、屋外環境でも問題なく使用できる測定機
本体搭載の環境ユニットが気温、気圧、湿度条件をチェックし、外部要因に合わせて検査結果を補正します。

測定範囲 ~80m(最大160m)
指示誤差 ±15μm +6μm/1m※
(※参考:[PDF]キーエンス公式HP https://www.keyence.co.jp/download/download/confirmation/?dlAssetId=AS_107457&dlSeriesId=WS_SR57355&ad_local=CDc&wl=1
(※参考:FARO公式HP https://www.faro.com/ja-JP/Products/Hardware/Quantum-FaroArms
Euni 測定値と公称値を比較した2点間の距離誤差)
(※参考:東京貿易テクノシステム公式HP https://www.tbts.co.jp/product/3d-measuring/laser-tracker/leica-at960/
Uxyz 最大許容誤差として明記し、ASME B89.4.19-2006 & draft ISO 10360-10 に従い算出、指示がない限り精密ライカ1.5’’レッドリングリフレクタを使用)