半導体産業は、現代の電子機器や通信技術の基盤を支える重要な分野です。微細な回路や複雑な構造を持つ半導体装置の製造には、極めて高い精度が要求されます。そのため、三次元測定機による検査が欠かせません。三次元測定機は、大きく分けて接触式と非接触式の二種類あります。
プロープを用いて部品の表面に触れながら、高精度に測定する方法です。半導体チップのエッジや配線パターンの寸法確認など、微細な誤差が性能に直結する部品の検査に広く使用されています。
レーザーや光学センサーを用いて、部品に触れることなく迅速に測定できる方法です。大型部品や高温環境で使用される部品の検査に適しており、半導体業界ではウェーハの表面検査やパッケージング工程における部品の寸法確認などに使用されています。
三次元測定機による検査が必要とされる主な理由は次の2つです。
半導体デバイスは、ナノメートル単位の微細な構造を持っています。これらの微細構造が設計通りに製造されていないと、デバイスの動作に大きな影響を及ぼすため、三次元測定機による精密な検査が必要なのです。
製造プロセスの各段階で三次元測定機を用いた測定を行うことにより、不良品の発生を最小限に抑えられ、製造効率が向上します。
三次元測定機を用いた半導体装置の検査には多くのメリットがありますが、いくつかの課題も存在します。
三次元測定機は高精度な測定が可能な反面、導入コストが高額です。本体のサイズが大きければ大きいほど、設置費用も高額に。本体価格は、検査する部品のサイズが大きいほど高くなる傾向にあります。また、メンテナンスやソフトウェアのアップグレードにも継続的な投資が必要です。
大型の三次元測定機を導入する場合、専用の測定スペースが必要になります。半導体製造施設では限られたスペースで効率的に設備を配置する必要があるため、設置場所の確保が課題になるでしょう。対策として、据え置き型ではなく、持ち運びできるハンディ型(ワイヤレスプローブ)の三次元測定機を選べば、最小限の設置スペースで済みます。
半導体業界では、主に次のような検査で活用されています。
ウェーハは、半導体デバイスの基板として使用される重要な部品です。三次元測定機を活用すれば、ウェーハの直径、厚さ、平坦度などを高精度に測定できます。
三次元測定機を活用すれば、半導体デバイスのパッケージングに使用されている精密部品(リードフレームやバンプ等)の寸法、形状を測定し、設計通りに製造されているかを確認できます。
マイクロバンパーは、半導体チップの保護と電気的接続を提供する部品です。三次元測定機を活用して、マイクロバンパーの高さ、幅、間隔などを測定し、正確な配置と寸法が保たれているかを確認しましょう。
プリント基板は、半導体デバイスの電気的な接続を支える部品です。PCB上のパターンや部品の位置、寸法を測定する際に三次元測定機を活用できます。
先進的な半導体デバイスでは、複数のチップを積層する3Dスタッキング技術が採用されています。三次元測定機を活用すれば、スタッキングされたチップの位置関係や寸法を測定し、正確な配置と接続が行われているかを確認することが可能です。
三次元測定機は、半導体装置の精密検査と品質管理に欠かせないツールです。高精度な測定能力を活かし、ウェーハやパッケージング部品、マイクロバンパーなど、半導体デバイスの信頼性と性能を支えています。
検査する部品のサイズや素材、測定環境などによって、選ぶべき三次元測定機は変わってくるため、測定対象に合った三次元測定機を選ぶようにしましょう。
当サイトでは、おもに大型検査におすすめ三次元測定機・レーザートラッカーを3製品紹介。いずれも卓上では測定の難しい中・大型ワークに対応している製品と、メーカー企業についての情報を記載しています。
大型ワークの精密検査は、測定の作業効率や取り回しの良さ、環境耐性など、測定対象や環境に合わせて重視する性能・特性を考えることが重要です。ぜひ、使用状況を鑑みながら、装置選定の参考にしてみてください。
ここでは、卓上に乗らない大型サイズのワークを対象とした検査において、測定サイズごとに適した性能・特徴を持つ三次元測定機やレーザートラッカーと、そのメーカーについて紹介しています。
WMシリーズ
| 測定範囲 | 1.0~25.0m |
|---|---|
| 指示誤差 | ±(28 + 5L/1000) μm |
Quantum Max FaroArm
| 測定範囲 | 2.0~4.0m |
|---|---|
| 指示誤差 | ±25~76μm※ |
Absolute Tracker AT960
| 測定範囲 | ~80m(最大160m) |
|---|---|
| 指示誤差 | ±15μm +6μm/1m※ |