三次元測定機による鉄道部品の検査

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三次元測定機による鉄道部品の検査とは

三次元測定機は、鉄道部品の形状や寸法を三次元的に測定する装置です。大きく分けて接触式と非接触式の二種類があり、それぞれ適している部品が異なります。

接触式三次元測定機

プロープを使用して部品の表面に触れながら測定する方法。高精度な測定が可能で、鉄道部品の厳しい品質基準をクリアできます。特に、レールや車輪、ブレーキシステムなどの鉄道部品は、微細な寸法のずれが運行安全性に直結するため、接触式三次元測定機を使用するのが一般的です。

非接触式三次元測定機

レーザーや光学センサーを用いて測定する方法です。部品に触れることなく測定できるため、素材や環境に応じて柔軟性の高い測定を実現可能。例えばロングレール(長大レール)や車体などの大型検査、高温環境下で使用されるエンジン部品や排気システムの検査では、主に非接触式三次元測定機が使用されます。

三次元測定機による鉄道部品検査の必要性

三次元測定機による検査が必要とされる主な理由は次の3つです。

安全性の確保

鉄道部品における寸法の誤差や形状の不一致は、運行中のトラブルや事故を引き起こす原因のひとつ。例えば、レールの曲がり角度が不正確であれば、列車の走行が不安定になり、脱線のリスクが高まります。三次元測定機を用いた精密な測定を行うことで、こうしたリスクを未然に防げるのです。

パフォーマンスの最適化

鉄道システムのパフォーマンスを最適化するには、三次元測定機による高精度な測定が欠かせません。車体やブレーキシステムの寸法精度は、燃費効率にも影響します。

コスト削減

精密な測定を行うことで、不良品の発生を最小限に抑えられます。再加工や廃棄にかかるコストを削減でき、製造プロセス全体の効率化を図れるでしょう。

三次元測定機による鉄道部品検査の課題

三次元測定機を用いた鉄道部品検査には多くのメリットがありますが、いくつかの課題も存在します。

設備コストの高さ

三次元測定機は高精度な測定が可能な反面、初期導入コストが高額です。本体価格は検査する部品のサイズが大きいほど、測定精度が高くなるほど高額になる傾向にあります。また、本体のサイズが大きければ大きいほど、設置費用が高額になるでしょう。

設置スペースの確保

大型の三次元測定機を導入する場合、専用の測定室を設けたり、工場レイアウトを見直したりする必要があります。対策として、据え置き型ではなく、持ち運びできるハンディ型(ワイヤレスプローブ)の三次元測定機を選べば、最小限の設置スペースで対応できるでしょう。

鉄道部品検査における三次元測定機の活用例

鉄道業界では、主に次のような検査で活用されています。

レールの検査

鉄道のレールは、長さが数十メートルに及ぶ大型部品です。三次元測定機を活用することで、レールの直線性や曲線の精度、溝の深さなどを高精度に測定できます。

鉄道車両の車体検査

三次元測定機を活用して、車体の各部位(車両フレーム、座席の取り付け位置、窓枠の寸法など)を測定し、設計通りに製造されているかを確認できます。

ブレーキシステムの検査

ブレーキシステムは、鉄道車両の安全運行に不可欠な部品です。三次元測定機を活用すれば、ブレーキディスクやブレーキパッドの寸法、形状を高精度に測定できます。

架線の検査

電気鉄道において、架線は電力供給の重要な要素です。三次元測定機を活用すれば、架線の位置や張力、形状を測定し、電力供給の安定性を確保できます。

電気部品の検査

多数の電気部品(コネクタ、端子、電子制御ユニットなど)が使用されている鉄道車両。三次元測定機を活用すれば、各電気部品の寸法や形状を測定できます。

三次元測定機による鉄道部品検査のまとめ

  • 三次元測定機による鉄道部品検査は鉄道の安全運行を支えている
  • 鉄道部品の寸法精度は鉄道システムのパフォーマンスを左右する
  • 大型部品は非接触式、安全性に大きく影響する部品は接触式が適している

多くの人を乗せる鉄道車両の安全運行を守るには、三次元測定機による高精度な部品検査が欠かせません。鉄道部品の寸法・形状不良は、安全性だけでなくパフォーマンスにも影響します。

また、測定する部品のサイズや素材、測定環境などによって、相性の良い測定方法は変わってくるため、測定対象に合った三次元測定機を選ぶようにしましょう。

用途・検査対象で選ぶ
三次元測定機・レーザートラッカー3選

当サイトでは、おもに大型検査におすすめ三次元測定機・レーザートラッカーを3製品紹介。いずれも卓上では測定の難しい中・大型ワークに対応している製品と、メーカー企業についての情報を記載しています。

大型ワークの精密検査は、測定の作業効率や取り回しの良さ、環境耐性など、測定対象や環境に合わせて重視する性能・特性を考えることが重要です。ぜひ、使用状況を鑑みながら、装置選定の参考にしてみてください。

キーエンス公式サイトへ
測定対象別
三次元測定機・
レーザートラッカー3選

ここでは、卓上に乗らない大型サイズのワークを対象とした検査において、測定サイズごとに適した性能・特徴を持つ三次元測定機やレーザートラッカーと、そのメーカーについて紹介しています。

自動車からプラントまで
現場での効率重視の検査なら
キーエンス

WMシリーズ

キーエンス公式HP
画像引用元:キーエンス公式HP(https://www.keyence.co.jp/products/3d-measure/cmm/wm/get-pricing/)
ワイヤレスプローブにより大型の測定もひとりで簡単に

取り回しの良いワイヤレス式で、接触式(プローブ)と非接触式(レーザー)の2種類が選択可能。寸法・形状を省人かつ効率的に測定できるハンディ型の測定機。
手元に搭載されたタッチパネルによりその場でPCと通信でき、ひとりでもスピーディな測定を実現します。

測定範囲 1.0~25.0m
指示誤差 ±(28 + 5L/1000) μm
大型の金型など
複雑な形状の検査なら
FARO

Quantum Max FaroArm

FARO
画像引用元:FARO(https://www.faro.com/ja-JP/Products/Hardware/Quantum-FaroArms)
奥まった形状の測定でもアーム範囲内なら死角なし

手ぶれ・ミスの少なさから安定して操作でき、複雑な形状の対象物の測定で力を発揮する多関節アーム型の測定器。
8軸テーブルを使用することで、一度のセットアップでさらに様々な角度からの測定が容易になります。

(※接触式測定の場合)
測定範囲 2.0~4.0m
指示誤差 ±25~76μm※
建造物や地形測定
屋外での検査なら
HEXAGON

Absolute Tracker AT960

HEXAGON公式HP
画像引用元:HEXAGON公式HP(https://hexagon.com/ja/products/leica-absolute-tracker-at960)
強力な防塵・防水仕様で屋外環境でも正確な測定

密閉型ユニットが粉じんなどの汚れの侵入を防ぎ(IP54相当)、屋外環境でも問題なく使用できる測定機。
本体搭載の環境ユニットが気温、気圧、湿度条件をチェックし、外部要因に合わせて検査結果を補正します。

測定範囲 ~80m(最大160m)
指示誤差 ±15μm +6μm/1m※
(※参考:[PDF]キーエンス公式HP https://www.keyence.co.jp/download/download/confirmation/?dlAssetId=AS_107457&dlSeriesId=WS_SR57355&ad_local=CDc&wl=1
(※参考:FARO公式HP https://www.faro.com/ja-JP/Products/Hardware/Quantum-FaroArms
Euni 測定値と公称値を比較した2点間の距離誤差)
(※参考:東京貿易テクノシステム公式HP https://www.tbts.co.jp/product/3d-measuring/laser-tracker/leica-at960/
Uxyz 最大許容誤差として明記し、ASME B89.4.19-2006 & draft ISO 10360-10 に従い算出、指示がない限り精密ライカ1.5’’レッドリングリフレクタを使用)