機械部品の形状測定

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機械部品は、エンジンのシリンダーやギアなど、動作に高精度が求められるものです。これらの部品が設計通りの形状を保持していることは、製品全体の性能や耐久性に直結します。そのため、形状測定は品質保証や生産管理の要といえます。

機械部品の形状測定は、おもに部品が設計通りに製作されているか、必要な基準を満たしているかを確認するために行われますが、部品の平面度、真直度などを信頼のおける装置によって正確に測定する必要があります。

機械部品の形状測定に適している測定方法

高精度を必要とする形状測定においては、適切なプローブが搭載された三次元測定機の使用が推奨されます。

形状測定には「接触式」と「非接触式」の2種類の測定方法があります。それぞれの方法には特徴があり、用途や目的に応じて選択されます。

接触式形状測定

接触式の形状測定では、スタイラスと呼ばれる触針を部品の表面に接触させ、XYZ軸に沿って移動させながら測定を行います。この方式は高い精度を持ち、細かい形状の測定に優れています。エンジン部品のねじ山や微細な穴の測定に広く利用されており、品質管理において重要な役割を果たしています。

非接触式形状測定

非接触式は、レーザーや光学センサーを用いて部品の形状を測定します。接触式と異なり、部品に物理的なダメージを与えることなく測定が可能であり、繊細な部品や曲面の多い部品の測定に適しています。非接触式は、製品にキズを付けたくない場合や、微細な部分の計測が難しい場合に有効です。

機械部品の形状測定における三次元測定機の活用例

CASE1.タービンブレードの形状測定

タービンブレードは、発電用ガスタービンやジェットエンジンの重要部品です。高温・高圧下での高速回転に耐えるために、形状の精度が重要です。ブレードの直径や形状、組み付け精度、肉厚などが厳しく測定され、誤差は軸受やタービン全体の性能に影響を与える可能性があります。三次元測定機を使用することで、測定効率が向上し、現場での測定が可能になりました。詳細なデータを取得し、誤差を最小限に抑えた製造・メンテナンスを実現しています。

参照元:産総研公式HP https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2024/pr20241003/pr20241003.html

CASE2.リバースエンジニアリングでの活用

形状測定機は、リバースエンジニアリングにも活用されています。他社製品や古い型式の部品の形状を精密に測定し、そのデータをもとに新たな製品の設計が可能になりました。非接触式の三次元測定機を使用することで、元の部品を傷つけることなく精密なデータ取得が可能です。この手法により、製品の改良や模倣製品の開発が容易になります。

参照元:宇野公式HP https://www.smri.asia/jp/uno/news/331/

まとめ

機械部品の形状測定は、品質管理や製品の性能保証に欠かせない工程です。接触式と非接触式の形状測定機は、それぞれの特性を活かして多様な部品に対応でき、リバースエンジニアリングや高精度が求められる部品の測定にも使用されています。技術の進化により、三次元座標測定機はさらに精度を高め、製造業における重要な役割を担い続けています。これからも製品の品質向上に寄与する形状測定技術は、ますます重要性を増していくでしょう。

精密検査に適した
三次元測定機・レーザートラッカー3選

当サイトでは、大型検査におすすめ三次元測定機・レーザートラッカーを3製品紹介。いずれも卓上では測定の難しい中・大型ワークに対応している製品と、メーカー企業についての情報を記載しています。

大型ワークの精密検査は、測定の作業効率や取り回しの良さ、環境耐性など、測定対象や環境に合わせて重視する性能・特性を考えることが重要です。ぜひ、使用状況を鑑みながら、装置選定の参考にしてみてください。

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測定対象別
三次元測定機・
レーザートラッカー3選

ここでは、卓上に乗らない大型サイズのワークを対象とした検査において、測定サイズごとに適した性能・特徴を持つ三次元測定機やレーザートラッカーと、そのメーカーについて紹介しています。

自動車からプラントまで
現場での効率重視の検査なら
キーエンス

WMシリーズ

キーエンス公式HP
画像引用元:キーエンス公式HP(https://www.keyence.co.jp/products/3d-measure/cmm/wm/get-pricing/)
ワイヤレスプローブにより大型の測定もひとりで簡単に

取り回しの良いワイヤレス式で、接触式(プローブ)と非接触式(レーザー)の2種類が選択可能。寸法・形状を省人かつ効率的に測定できるハンディ型の測定機
手元に搭載されたタッチパネルによりその場でPCと通信でき、ひとりでもスピーディな測定を実現します。

測定範囲 1.0~25.0m
指示誤差 ±(28 + 5L/1000) μm
大型の金型など
複雑な形状の検査なら
FARO

Quantum Max FaroArm

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画像引用元:FARO(https://www.faro.com/ja-JP/Products/Hardware/Quantum-FaroArms)
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手ぶれ・ミスの少なさから安定して操作でき、複雑な形状の対象物の測定で力を発揮する多関節アーム型の測定器
8軸テーブルを使用することで、一度のセットアップでさらに様々な角度からの測定が容易になります。

(※接触式測定の場合)
測定範囲 2.0~4.0m
指示誤差 ±25~76μm※
建造物や地形測定
屋外での検査なら
HEXAGON

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本体搭載の環境ユニットが気温、気圧、湿度条件をチェックし、外部要因に合わせて検査結果を補正します。

測定範囲 ~80m(最大160m)
指示誤差 ±15μm +6μm/1m※
(※参考:[PDF]キーエンス公式HP https://www.keyence.co.jp/download/download/confirmation/?dlAssetId=AS_107457&dlSeriesId=WS_SR57355&ad_local=CDc&wl=1
(※参考:FARO公式HP https://www.faro.com/ja-JP/Products/Hardware/Quantum-FaroArms
Euni 測定値と公称値を比較した2点間の距離誤差)
(※参考:東京貿易テクノシステム公式HP https://www.tbts.co.jp/product/3d-measuring/laser-tracker/leica-at960/
Uxyz 最大許容誤差として明記し、ASME B89.4.19-2006 & draft ISO 10360-10 に従い算出、指示がない限り精密ライカ1.5’’レッドリングリフレクタを使用)