金属加工の精密検査とは、製造された金属部品が設計図面通りの寸法や形状に仕上がっているかを確認する工程です。これは高精度が要求される産業(自動車、航空宇宙、電子機器など)において欠かせないものです。検査は、材料の受け入れ段階から、加工中、そして最終検査に至るまで、さまざまな段階で行われます。目的は、加工不良の排除や顧客要求に対する製品品質の保証です。
精密な金属加工の検査において、様々な測定器具が使用されます。
ノギスやマイクロメータは長さや外径、内径、深さ、段差などを測定するための基本的な測定器具です。ノギスは主に簡易測定に使用され、マイクロメータはより高精度な測定が求められる場合に使用されます。ノギスの分解能は0.05mm、マイクロメータは0.01mmといった細かさで精密測定が可能ですが、温度や測定者の技術による影響もあるため注意が必要です。
三次元測定機は、金属加工の精密測定において欠かせないツールです。これは、製品の三次元座標を測定する機器で、接触式と非接触式があります。接触式ではプローブを使用し、測定対象に接触して寸法や幾何公差(平行度、直角度、真円度など)を計測します。非接触式は光学技術を利用して測定するため、測定物に接触せずに精度の高い測定が可能です。
インライン画像検査装置は、金属加工の生産ラインでリアルタイムに寸法や形状を検査できる装置です。カメラで撮影した画像データを解析し、図面通りに加工されているか自動的に判断します。この装置の強みは、作業者の手を借りずに検査ができることと、ラインを止めることなく高速で測定できる点です。
鋳造は溶けた金属を型に流し込んで成形する方法です。エンジンブロックや機械フレームなど、複雑な形状を持つ部品を製造する際に使われます。鋳造後は冷却による収縮や変形が起こるため、設計通りの形状を維持するのが難しいもの。複雑な形状も高精度に測定できる三次元測定機を活用すれば、微細な変形を迅速に検知できるようになり、品質向上・製造プロセスの改善に役立ちます。
金属板を切断したり、曲げたり、溶接したりする板金加工の現場では、平面度や曲げ角度の精度が求められます。三次元測定機を活用すれば、板金加工後の部品の寸法や形状、平面度や曲げ角度などを高精度に測定可能。板金は表面が反射する性質を持つため、反射防止技術を備えた三次元測定機を選ぶとよいでしょう。
金属加工の精密検査は、製品が設計通りに製作されていることを確認するために重要な工程です。ノギスやマイクロメータといった基本的な測定器具から、三次元測定機、インライン画像検査装置など、様々な測定方法が活用されています。各種測定器具の使い分けや、効率的な全数検査の導入により、より高精度な部品製造と品質保証が可能になります。
当サイトでは、大型検査におすすめ三次元測定機・レーザートラッカーを3製品紹介。いずれも卓上では測定の難しい中・大型ワークに対応している製品と、メーカー企業についての情報を記載しています。
大型ワークの精密検査は、測定の作業効率や取り回しの良さ、環境耐性など、測定対象や環境に合わせて重視する性能・特性を考えることが重要です。ぜひ、使用状況を鑑みながら、装置選定の参考にしてみてください。
ここでは、卓上に乗らない大型サイズのワークを対象とした検査において、測定サイズごとに適した性能・特徴を持つ三次元測定機やレーザートラッカーと、そのメーカーについて紹介しています。
WMシリーズ
| 測定範囲 | 1.0~25.0m |
|---|---|
| 指示誤差 | ±(28 + 5L/1000) μm |
Quantum Max FaroArm
| 測定範囲 | 2.0~4.0m |
|---|---|
| 指示誤差 | ±25~76μm※ |
Absolute Tracker AT960
| 測定範囲 | ~80m(最大160m) |
|---|---|
| 指示誤差 | ±15μm +6μm/1m※ |