溶接後の検査・精密測定は、溶接によって接合された金属部品の形状、内部の欠陥などを正確に評価する工程です。溶接部分には、目に見えない内部の欠陥や表面の異常が発生する可能性があり、正確に検査・測定することが品質保証に直結します。
製品の品質管理に対する要求が高まっているため、従来の目視検査やノギスによる測定だけでは不十分です。溶接部の内部や表面の微細な欠陥、溶け込みの深さ、形状の正確さを確認するために、高度な測定機器や技術が必要となっています。
溶接後の精密測定には、さまざまな方法があります。
レーザー変位計を使った非接触式測定は、溶接表面のビード形状を高速かつ高精度に測定する方法です。従来の目視検査の代替として、工数を大幅に削減し、人的ミスのリスクを低減します。形状の異なる面でも安定して測定が可能で、インライン検査で効果的です。
溶接部の内部構造は、4Kデジタルマイクロスコープを使って詳細に検査できます。溶接部の溶け込み深さや融合不良などを鮮明に確認でき、金属組織の境界や欠陥を正確に測定することが可能です。従来の顕微鏡では困難だった低コントラスト部分も、4Kの高解像度で明瞭に表示されます。
三次元測定機は立体的な形状を正確に測定する装置です。従来のノギスや接触式測定では測れなかった複雑な溶接部の形状や真円度なども、三次元測定機を使用することで高精度に計測できます。ハンディプローブタイプの測定機は、現場で簡単に使用でき、複雑な形状の測定を効率化します。
溶接後の金属部品は、熱の影響で部分的な歪みが生じるケースも珍しくありません。この歪みが大きいと、最終製品の性能や耐久性に影響します。三次元測定機を活用すれば、溶接部の形状、歪みを精密に測定可能。CADデータと比較して、基準値からどれだけ歪んでいるかを数値化できます。
航空機のエンジン部品やフレームは、溶接によって組み立てられています。溶接後の変形は飛行性能や安全性に大きな影響を与えるため、厳密な管理が必要です。三次元測定機は溶接部の形状を高精度に測定できるため、航空機部品の溶接後の測定にも広く利用されています。
溶接後の検査・精密測定は、製品の品質と安全性を確保するために不可欠です。表面検査には磁粉探傷試験やレーザー変位計、内部検査には超音波やデジタルマイクロスコープなどの技術が適しています。活用することで、溶接後の欠陥を早期に検出し、製品の信頼性を向上させることが可能です。三次元測定機の導入は、これまで測定が難しかった複雑な形状の正確な測定を実現し、業界の品質基準を引き上げています。
当サイトでは、大型検査におすすめ三次元測定機・レーザートラッカーを3製品紹介。いずれも卓上では測定の難しい中・大型ワークに対応している製品と、メーカー企業についての情報を記載しています。
大型ワークの精密検査は、測定の作業効率や取り回しの良さ、環境耐性など、測定対象や環境に合わせて重視する性能・特性を考えることが重要です。ぜひ、使用状況を鑑みながら、装置選定の参考にしてみてください。
ここでは、卓上に乗らない大型サイズのワークを対象とした検査において、測定サイズごとに適した性能・特徴を持つ三次元測定機やレーザートラッカーと、そのメーカーについて紹介しています。
WMシリーズ
| 測定範囲 | 1.0~25.0m |
|---|---|
| 指示誤差 | ±(28 + 5L/1000) μm |
Quantum Max FaroArm
| 測定範囲 | 2.0~4.0m |
|---|---|
| 指示誤差 | ±25~76μm※ |
Absolute Tracker AT960
| 測定範囲 | ~80m(最大160m) |
|---|---|
| 指示誤差 | ±15μm +6μm/1m※ |